【Grief Syndrome】 思い出

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なんとなく思い出して、駄文

アニメ人気と重なり夢中になれた作品

 空前の人気を誇ったアニメ作品を題材にその年の夏のコミケで大手同人サークルが送り出したグリーフシンドロームは、他にない完成度と再現度の高さにより話題となりアニメ本スレでも度々話題となった。しかし、同人の域を越えた作品のレベルにより通販からは10日程で姿を消してしまい、中古あるいはグレーな方法でしか入手できなくなる。アニメ本編もあの余韻を残す奇跡の終わり方を見せ、ファンは続きを今か今かと待ち望み続けたに違いない。そうした素材の限られた状況の中、数少ないプレイヤー達・有志のオンラインツール開発者によりグリーフシンドロームの進化を続けたことが、私がこのゲームに夢中になれた要因ではないかと私は思う。

非公式オンラインの思い出

 私が中古7000円でグリーフシンドロームを手に入れた頃、丁度、オンラインツールの開発者がベータ版を投下した。TCPを利用した初期バージョンは不具合こそ多かったものの、ファン同士で好きなキャラクターを操作し本編の足跡を辿る経験はあまりにも充実したものだった。私のオンラインゲーム経験はTW・ラテール程度であったが、そちらを放置してしまうほど非公式オンラインプレイには嵌った。したらば掲示板でホストとして募集し初めてLap1000をクリアした興奮は後にはまるFF14のレイド攻略に負けず劣らずのものだった。

 プレイヤー同士のチャット部屋も私には楽しい空間だった。お気に入りのキャラを描いてくださったあの方、超絶テクで魅了してくれたあの方、定期的に募集を立ててくれたあの方、ネタプレイで盛り上げてくれたあの方、忘れられない人たちばかりだ。だが当時の私は若く思慮が足りず、礼を失する発言や空気の読まない態度が目に付いていたのではないかと今は思う。

 特にSkypeまで交換して最後まで裏で一緒にプレイしてくれた方、勝手に連絡先を削除をして失踪してしまい本当に申し訳ない。忙しい中頻繁に付き合ってくれ目的達成もでき感謝がしきれない。あの頃の私がもう少し大人で精神的に安定した状況であったならば今でもどこかで繋がりがあったのかもしれない。

 いつかあの頃のメンバーや知り合いと一堂に会する機会でもあれば…といい歳になっても思いを馳せてしまう。

グリーフシンドロームの終焉

 どんなゲームでもいつかは飽きてプレイをしなくなる。徐々にチャット部屋へ顔を出す人も減っていき私も自然と足を運ばなくなった。したらばの募集があっても入らなくなった。現在、このゲームは完全に過去のものとなっている。叛逆の次の映画が作られ、盛り上がったとしても10年近く前の同人ゲーが盛り上がることは2度とないだろう。そもそも、ソシャゲやSteamではカジュアルに遊べるゲームが無数にある。人を募ればまたオンラインプレイで遊ぶことは可能だろうが昔のように遊び続けるようにはならない。

 今になってもこのゲームを思い出して記事を書くなんてのは世界で私だけではないか(まったく誇るものではない)。私ができる事は過去の情報の保全だけと思いネットの片隅でまとめ記事を設けたものの、サイト側のエラーで全て文字化けして放置されている。2ch過去ログの.datファイルを残していた時期もあったが就職や引っ越しの過程で無くした外付けHDDと共に葬られてしまった。

 わざわざ連絡を取ろうとする方がいるとは思えないが、この記事を見て少しでも思い出す機会が生まれたならば幸いである。