【2023年3月6日】秋田駒ヶ岳(積雪期)

 快晴の秋田駒ヶ岳にようやく登る事ができた。5日と6日はどちらも晴れ晴れとした天気で北は八甲田連邦、南は月山まで見通せる程の絶好の登山日和であった。

 今回もまた反省する点や気付きも多く、まだまだ十全で思い通りの雪山登山の形にすることは出来てはいないものの、ひとまずこの冬の目標を達成出来たので良しとしたい。

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 行動開始が遅いという反省から今回は7時前には行動開始出来るよう家を出た。自宅から約2時間かかる…秋田は広すぎる。潟上から秋田中央広域農道を経由し一気に走り抜ける。

 

アルパこまくさ駐車場
冬期登山口

 冬期登山口としてメジャーなアルパこまくさ駐車場。4名程が既に準備を始めていた。自分は特に急いではいなかったが歩き始めたのは最初だった。

 雪質は早朝なのでカリカリ。アイゼンにするか迷うがズボズボになるのも嫌だなとスノーシューで。下山の途中までスノーシューであったが踏み均されていたり新雪が少なければアイゼンでいいと今回学ぶ。

 

 田沢湖鳥海山を背にゲレンデ歩きは始まる。山陰と朝日に照らされる遠くとの非対称さが早朝は趣深い。気温は-5℃ぐらで頬が冷えて痛い。50分程黙々と歩を進め8合目避難小屋まで伸びる駒ヶ岳線に合流する。

 

駒ヶ岳線

 駒ヶ岳線は樹林の中、この日は霧氷となっていない。30分程歩けば視界が広がる。

 

8合目避難小屋

 8合目避難小屋で大休止。ここまで100分、普段よりペースも上がらず足を止める事は多かったように思う。2階のトイレを利用したが積雪期は靴を脱がなくても良いのだろうか…?。

 

 この先は積雪期ルートとして旧道コース・焼森コースの間を通るのが主流な様子。8合目からは風が常に吹きトレースが掻き消えている箇所も多く、適当に進むとスノーシューでもズボズボ埋まる。

 

 今回は急坂のわかりやすい小ピークを経由、浄土平の雪原を通り傾斜のある男女岳へ。FLEX ALPの刃もよく効きずり落ちることなく登れた。アイゼン練習のために付け替えても良かったかも。

 

 山頂から。空気も済んでいて素晴らしい。

 強風ではあったがフリースとレインウェアで寒さはなかった。ただし手袋に関しては装備更新しておらず冷えは貫通して長居はできないレベル。スマホもすぐに電源が落ちたのでモバイルバッテリーに繋ぎながら写真を撮る。

 

 阿弥陀池避難小屋で昼飯がてら男岳に行くか考える。12本爪も時間の余裕もあるが、ピッケル無いし雪山1年目ということもあり無理せず横岳だけ経由することに決めた。

 

 横岳からの景色はこの日一番のお気に入り。後は焼森コースから下る。

 

 途中、スノーシューの下りで足への負荷が高い気がしてアイゼンに切り替える。スノーシューと比べて軽くて歩きやすい…間違いなく今日はアイゼンの日だった。

 スノーシューは登りや雪が多ければ安定感もあり良いのだが、踏み均されている雪面の下りにおいて前へ蹴り出す際にデッキの前半分に力を吸収され余計な力が必要になってしまう。また踵から着地する際もデッキの左右に着地の力を吸収されるので、制御の利く足の前半分で踏ん張りを効かせる形になっている気がする。

 この問題は雪が多少沈み込めば起こらない。シーンに合わせて早い段階で切り替えある必要性を感じた。そして冬はスノーシューを携行する可能性を含めたザックの購入をしなければいけないなと考えた。

 

 雪山の下りはあっという間でやや物足りない気すらしてくる。意外に体力も残っているし、もっと山の上でゆっくりしても良かったと思うのはあるあるなんだろうなあ。

 


 

 この日から20日ぐらい経って書き始めたせいで、その時考えた事など抜け落ちている気もするのだが取り敢えず雪山1年目の目標は終わらせられた。雪山は準備段階から細かい所まで気を遣ってはいたが、天気さえ良ければ人の出入りがある山なら普段と変わらないというのを強く感じた。もっとカジュアルに雪山を楽しんでもいいのかもしれない。