【雑記】4月に購入したシューズ・ザック・ウィンドシェルの感想

 登山靴・ザック・ウィンドシェルを新しく購入・使用したので、選択に至った考えと使用感をレビューとして書いておく。

 

TX5 LOW GTX / LA SPORTIVA

 およそ40回の登山経験から登山靴はローカットでも問題ないという結論になった。残雪や泥や軽い渡渉では確かに厳しいが、下調べで対応できるのでローカットを普段から使用できるだろういう判断。

 ローカットに求めた要素は気に入ったデザイン、信頼できるソール、貧弱でない耐久性、そして防水。足に合うかは必須条件。TX5は有名なだけあって自分の望む条件をすべて満たしてくれていた。

 サイズはEU44(27.9cm)を選んだ。自分の足は26.8cmでソックスはmont-bellのサポーテックショートタイツ、この組み合わせで丁度よい。TX5は他のTXシリーズと比べ足先の方がやや広いので足幅が広めと感じている人も試す価値はあるように思う。

 自分は足の甲が高くasicsNIKEやMizunoのランニング用シューズが履けないのだが、TX5はきつくない程度にジャストだった。長さに関してもEU43では親指の爪の上側が当たるのが気になるがEU44では気にならず、歩行や下りでも爪先が当たることはない。ただ、試着段階から踵~アキレス腱下のフィット感が緩いように感じている。実際に使用しても過度に踵が浮くような事はなく問題は今のところ無いのだが、ミッドカットを長く履いてきた自分にとってホールド感が弱く慣れるまで違和感となりそうだ。

 ソールはローカットで全面Vibramメガグリップを使用している物を探していたので条件をクリア。耐久性はランドラバーもあり不安はない。シューレースの構造が特徴的でここに不具合が出たら致命的、そうなったら持ち込みが必要だろう。

 デザインに関しては文句なく良いと思う。トレランシューズの有名所ではデザインで気に入るものが多く合ったが他の要素でTX5と並ぶものがなくこれに落ち着いた。TX5の値段が嫌だったらそちらで妥協していたかもしれない。

 

以下、20km程歩いての感想

 

 購入以前から危惧していたが、この靴の一番駄目な部分は蒸れる事だろう。堅牢なのは良いが明らかに蒸れを放出する部分が少ない。ロングコースの大休止では一度靴を脱いで放出するぐらいはした方がいいように感じた。

 また、シューレースの構造上、履くたびにつま先からしっかり締め上げていかないとかなり緩みがち。4年履いたSALOMONのシューズは上から4本目から締め上げるだけで良かったのだが、この靴はヒールを覆っている部分も長いので全て締め上げないとフィット感が緩くなりスニーカーのような軽い履き心地に。

 さらに追記、一番上の鳩目に通す直前に外周を通っているシューレースを通さない事でフィット感が改善され最高の状態になった。結局、扱う道具は自分で扱いやすいように試行錯誤していくのが正しいあり方に違いない。

 そしてやはり細部への汚れの侵入が気になる。良い靴なだけに細かい所に溜まる汚れが気になっていく。まあこれはいずれ諦めもついて慣れるだろうが…。

 最後に、この靴はライトアルパイン系のしっかりした造りをローカットにしたような印象。堅牢性とグリップを併せ持ちつつ軽快な歩行も出来る素晴らしい靴に思う。5年程履いたレビューもあったので長く使用できればなと。

 

XT20 / SALOMON

 これまではMYSTERY RANCHのCOULEE 25を使用していて、1300gという重さ・洗い辛さ・4年間使用したなどの理由から、別の日帰りザックを購入することにした。

 4年の登山傾向から自分はファストハイク寄りで荷物は最小限しか持たないので、容量は15~20Lの軽量なものを考えていた。水分補給は必ずザックを下ろし、900mlのポカリスエットから飲むのでチェスト・サイドポケットに飲料はいれない。綺麗好きなので洗いやすいもの…といった条件から探した。

 トレランザックはガチっぽすぎて自分の服装系統と合わない、ガレージブランドのザックは洗いづらそう、15~20Lのザックはそもそもデザインが…という理由で大半が弾かれた。2023年モデルのRUSH20も良さそうではあったが、ブラックもグレーも飽きていたので今回はパス。他にブラックダイヤモンドのパーシュート15が機能的で良さそうに思っていたが石井スポーツで取り扱いがなく実物も見れないので断念。ならば洗いやすさ特化と発色の良いホワイトが印象的だったXT20に、と決定した。

 

以下、20km程歩いての感想

 

 実際に使ってみて思ったのは容量15LのXT15でも良かった、背面メッシュに熱が籠もりやすい、バックルが扱いづらい、重い飲料水のパッキングに気を遣うという点が挙げられる。

 容量に関して、好天でレインウェアすら持たないならスペースは結構余る。というかメイン気室ならCOULEE25より広いので余計にそう感じる。XT15は機能は全て同じで小型化しているだけなので、もしかしたらそちらでも良かったか?といった感じ。

 通気性を謳っている背面メッシュはかなりの速乾性だが熱は籠もる。チェストストラップとウェストベルトを開放して通気を促せば気にならない程度にはなるが…ウェストベルトを締めない状態って不格好に見えてあまり好きじゃない。

 バックルは小さいので両手でも留めるのに手こずる、というか噛み合わせ難度が高いので扱いづらい。細く目立たないのは好印象なのだが、こういうのは意識せず操作できるのが一番だと思うので手間取る操作性はよろしくない。1回の使用でなんとかしたいと思ったのでDIYで改修予定。

 形状をしっかり維持しているようなザックではないので飲料水による重心の変化に気を遣う必要があると思う。そのため飲料水はハイドレーションを入れる内ポケットに入れている。また、飲料がザック下部に集中する関係で背負った際に型崩れしやすく瓢箪のような形になり不格好となる。荷物を7割ぐらい入れる事で型崩れはしなくなるが、この辺りを無駄に意識しないといけないのもなんだかなあと。フロント部分がアタックザックのような薄手生地なのが原因なので、次のザックはハリがあり形状を維持しやすい物を選びたい。

 不満ばかりだがフィット感はしっかりしていて軽く走るような動作でもあまり振られる事がない背負心地は備えている。容量も15km程度ならば丁度いい。

 

 重量・洗いやすさは解決した。特に洗いやすさは自分の期待以上のもので丸洗いから5時間で乾燥している速乾性。登山後の洗濯の憂鬱が解消したのは非常に嬉しい。だが総合的に見て『気になる点>満足度』といった評価。COULEE25は意識することなく使えたノンストレスの万能ザックであったが、XT20は気を遣う事も多く慣れもまだで及第点に達していない。

 パーシュート15も格好良くてやはり気になるので買ってしまいそうではある。

 追記、あれこれ考え結果5Lの空き容量は常にあった方がいいので20Lでも良かった。背面メッシュの熱籠り問題はウェアを変えたら改善。チェストストラップはそもそも使用しない。型崩れは諦めた。重心の偏りは背負慣れたら気にならなく。と普通に使っていける程度には慣れてしまった。

Kor AirShell Full Zip Jacket / Mountain Hardwear

 ウィンドシェルはSwallowtail Hoodieからの買換先として。Swallowtail Hoodieは4年使用したかなりの愛用品で、性能面・着心地・デザインにおいてとにかく満足度も高く本当は後継モデルを使いたかった。しかし後継モデルは色や質感がいまいちでどうにも使いたい感じがせず、23SSにMountain Hardwearから出たKor AirShell Full Zip Jacketを使うことに決めた。

 性能面はPertex QuantumAirを使用しているので上位互換に思う。風はシャットアウトするのに通気性はよく蒸れない。着心地は肌に張り付く感じもなく快適。身幅に無駄がなく風によるバタつきがない。灰色の色味が絶妙。山と道のULシャツに使われていた素材だそうでシミが落ちにくいらしい。

 Swallowtail Hoodieと比べて保温性はやや落ちる気もするが、ウィンドシェル着用下で寒さに困ったシーンが無いので問題ないだろう。ジップが右上げなのが気になっていたがこれはすぐに慣れた。フードの有無は強風時に有り難みを感じていたので対策を考えたい。

 気になっているのは丈が短い事。Swallowtail Hoodieでもそうだったが着丈69cmぐらいなので山シャツの裾が出てしまう。サイズを上げるとシルエットが悪くなるのでできないし…。Teton Bros.のWind River Hoodyのように後丈が長ければなあと、欲しいカラーが無いので見送ったのだが。

 あとは、ややシワが付きやすいかもしれない。着用状態なら気にならないが洗濯後に干している状態だと結構シワが見える。同じ素材の別商品ではシワができにくいようなレビューはあったがこれは他の繊維との割合によるものなんだろうか。

 

 ザックのXT20ほど気になる点もなく、何よりカラーが気に入っているので文句のない買換先となった。ウィンドシェルとしてだけでなく、普段着ているバンブーシャツの汗抜けが悪いので、濡れたら乾くまでこちらを着ている…という使い方などもできる着心地の良さで、Swallowtail Hoodieよりも使い勝手の幅が広がったように感じる。

 追記、山シャツを着用し始めたことでウィンドシェルの出番がなくなった。おそらく秋までウィンドシェルの出番はないかもしれない。


 

 こうやって感想をまとめておけば今後のアイテム選びにも役立つかなーと書いてみた。後は気に入らない部分を吐き出しておくことスッキリする目的もあったように思う。道具をあれもこれもと購入してごちゃごちゃするのが嫌いなので厳選してはいるつもりだが経験不足で想像が足りず合わない部分が出てくるのは仕方ないか…。面倒なので写真など撮ったりすらしていないが、まあ自己満足の面が強めなので今回はこれでいいかなと。